人と仕事:店長の仕事

ヒト・モノ・カネを管理して
店舗をコントロール

現在、二子玉川ライズ店の店長を務めています。店長は、人員の配置や指導、商品の仕入れや棚作りから予算や利益の管理と、ヒト・モノ・カネのすべてを管理し、店舗を良い方向に導く舵取り役です。情報管理も重要な仕事で、毎日の気象情報から新製品情報、競合店の動向など膨大な情報を分析して判断し、店のマネジメントに反映しています。

東急ストアは、現在、各店舗に大きな裁量を与えて、独自の施策を自由に取り入れることのできる「個店経営」を推進しています。きっかけは、スーパーマーケットの増加による競争の激化です。食品は毎日の生活に不可欠なため、価格による競争が起こりました。しかしそれ以上に、私たちの特長は、メニュー提案や丁寧なサービスなどの価値であることに気づきました。個店経営は、それぞれの店舗のお客様にあった価値を提供するための施策といえます。

二子玉川地域は百貨店や高級食品スーパーなど競合店が集中していますが、同時に、ハイクラスのお客様が多く、商圏人口も増加しています。当社の中でも、売上が上位にランクされ、坪面積当たり売上は常にベスト5以内にランクインしております。それだけに目の肥えたお客様が多く、お客様の価値観に合わせた品揃えや、お客様のご質問にお答えする専門知識が要求されます。

現在、1日約7,000人のお客様がいらっしゃいますが、競合店が増える中でより多くのお客様にご来店いただくこと、そして1人のお客様にどれだけお買い上げいただけるかが勝負となります。基本的な売場作りや商品構成は、本社の商品部が作りますが、お客様の反応やコンピュータの単品分析を見て調節し、お客様によりマッチした店舗にするのが我々の役目です。

丁寧なコミュニケーションで
業務改善を推進

二子玉川ライズ店でまず着手したのは、店舗を効率よく回していくための業務改善です。当店はお客様が多く、スタッフが目の前の仕事に一所懸命となり、売り場のメンテナンスに目が届いてない部分もありました。

最初は指示をするにもスタッフの役割分担もわからず、まず全員の顔と名前を憶えることを心掛けました。さらに2カ月かけて150人全員と個別に面談し、身の上話や仕事の悩みなど、何でも話を聞きました。

その結果、いろいろなことがわかりました。たとえば、店舗があるビルの構造が原因で風が吹き抜け、売場がとても寒い。小さな問題のようですが、長時間働く女性スタッフには大問題です。そこで、ホッカイロを支給できるようにしました。また、スタッフはパソコンが共有となっていますが、台数が足りずに朝は混雑してしまいスムーズな発注ができないという実態もわかり、台数を増やしました。みんなが気持ちよく仕事ができる土台をいかに作るかも店長の大事な仕事です。

3カ月が経ち、名前を憶えてそれぞれの役割がわかると意思の疎通がスピーディーになり、店舗運営がスムーズになりました。

私自身はぐいぐい引っ張るタイプではないので、指示の内容や意味を説明して店の方針を理解してもらうことを心掛けています。時間がかかり大変な作業ですが、その結果店舗の目標数値を達成できた時は、全員で喜びを分かち合うことができます。その喜びを共有して、ベクトルを一つにし、次の目標を目指していきたいと思います。

店長の仕事の最も大きな魅力は、個人では経験できない大きな組織を動かせることです。大企業でも150人程の部下の先頭に立って目標に邁進できるポストはそうありません。その分、責任は重いですが、大きなやりがいがあります。

Episode

汗をかいた努力は裏切らない

長い間、衣料畑を歩んできました。バイヤーをしていた当時、ワイシャツのPB商品の開発を手掛けたことがあります。目指したのは3,900円という値ごろな価格で、縫製・生地にこだわった高品質の商品。衣料品の学校に通い、糸の勉強までして、開発に打ち込みました。競合他社の商品を徹底的に研究し、生地を吟味して、縫製工場にも何回も出向きました。当時の社長は、アパレルに詳しくて品質要求が厳しく、苦労の末、ようやく合格をいただき、生産に移ることができました。
販売すると売れ数は予想を上回り、年間3万枚を越すヒット商品になりました。当時は大変という思いしかありませんでしたが、今振りかえると最高の経験をさせてもらったと感謝しています。現在の東急ストアは食品が中心ですが、ワイシャツを売るのも、コロッケを売るのも考え方は同じだと思います。要はどれだけ真剣に考え、汗をかいて、実行したかという努力の成果は自分を裏切らないということです。

プロフィール

二子玉川ライズ店 店長

佐々木 克広

神奈川県出身。学生時代、コンビニで深夜にアルバイトをしたことから、流通に興味を持つ。休日は娘とのデートや2匹の犬と戯れる。食品の勉強のため料理作りに精を出すことも。鮮魚売場の経験があり、包丁捌きには自信を持つ。趣味はゴルフと読書。好きな作家は、司馬遼太郎、百田尚樹、東野圭吾など。

キャリアパス

1987年
水産担当(横浜地下街店)
1989年
衣料品担当(横浜地下街店〜金沢シーサイド店)
1997年
衣料品バイヤー
2004年
服飾実用品課長
2010年
店長(根岸店〜菊名店)
2014年
現職

1日の流れ

1

全員で朝礼を行い、挨拶を唱和する

2

売場を回り、品揃えをチェック

3

メールで本社からの情報を確認

4

ミーティングで情報を共有

My Item

スマホ

どこでもメールやスケジュールをチェックできるようタッチペン付のスマホを持ち歩く。タッチペンで何でも入力でき、ノート、パソコン代わりに使用している。

オフ

店長となって、何か強みを持ちたいと選んだのがワイン。本を読んだり、試飲会に通って勉強し、今ではかなりのワイン通に。休日は趣味と勉強を兼ねて、ワインの飲み比べを楽しんでいます。

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